アトピーと腸内の小人たち

アトピーを腸内細菌と食事でコントロールするブログ ときどき育児

アトピー悪化から脱出した方法、普通の暮らしができるまで Tusgumiの体験記4

アトピーと油と肉と腸内細菌の関係

生活を振り返って、肉と脂質が多いことに気づいたTsugumiはアレルギー、免疫や腸内細菌について本やネットを調べまくりました。その中で私が感じた因果関係をここにまとめます。

私はは専門家ではないので、間違ったところもあるかもしれませんが、ご容赦いただければと思います。

アレルギーとたんぱく質

肉をとり過ぎると何がいけないのか…というと一つはたんぱく質の多さです。通常たんぱく質アミノ酸まで分解され体に吸収されます。しかし最後まで分解されなかった、たんぱく質ポリペプチドという物質を作ります。それが弱った腸から血液中に入り込みかゆみを引き起こします。そもそもアトピーの人は胃腸が弱く消化能力が高くない人が多いです。現代のたんぱく質の多い食事では消化できず多くのポリペプチドを作り出してしまいます。たんぱく質を取り過ぎず、良く噛んで消化されやすくする。一食の量は食べ過ぎず腹八分目に留めることが重要です。

アレルギーと脂質

肉をとり過ぎると何がいけないのか…2つ目の理由は脂質の多さです。油を断てばアトピーはここまで治るの永田先生が言っているとおり 過剰な油は皮膚を通して炎症、かゆみとなって出てきます。           

必要以上にとり過ぎた植物油は体内からあふれ出し、皮脂腺を通して皮膚表面に排出されます。これがかゆみ、湿疹の元になります。

 永田良隆「油を断てばアトピーはここまで治る」株式会社三笠書房2012年4月15日発行

  

1.炎症を起こす油と抑える油

油には炎症を起こす油と炎症を抑える油があります。

  • 肉の脂、植物油(オメガ6/リノール酸)…炎症を起こす物質に代謝されます。
  • 魚の脂(DHA、DPA)、アマニ油、えごま油(オメガ3/αリノレン酸)…炎症を抑える物質に代謝されます。

オメガ6とオメガ3の割合は3:1に保つことが理想で、それにより体内の免疫システムの炎症と消炎のバランスを保っています。しかし現代人はオメガ6が6倍やそれ以上の摂取なっています。そうなると免疫システムのバランスが崩れてしまい炎症状態に傾くスイッチが入ってしまいます。炎症状態に傾くとアレルギーやがん、生活習慣病を引き起こしやすくなります。現代の食事ではオメガ3の油はほとんどとれないので、意識して摂取し、オメガ6に関しては意識して減らして3:1の割合に保つように心がけることが重要です。

2.アレルギーと脂質代謝 

私個人の考えですが、アトピーの人は脂質代謝がスムーズにできない人が多いのではないかと感じています。なぜなら私も脂質をかなり制限していますが、通常の人が摂取しても問題ない量でも私には影響が出ます。毎日肉を食べたり揚げ物を食べても問題ない人がすごいなーと心から思います。

アレルギーと肉とアラキドン酸

肉をとり過ぎると何がいけないのか…3つ目は肉にはアラキドン酸が多く含まれており、体の一つ一つの細胞膜に溜まっていきます。アラキドン酸もオメガ6の油と同じく最終的に炎症を起こす物質に代謝されます。そしてアラキドン酸はアレルギーにかかわるマスト細胞にも多く含まれ影響を及ぼします。

アレルギーと腸内細菌

1.強い胃腸とは 

アトピーの人はもともと腸が弱い人が多いと書きましたが、逆に腸が強いとはどういうことでしょう。。。答えはいろんな種類の腸内細菌がたくさんいて、特に善玉菌の割合が多い腸です。腸内細菌は入ってきた食物繊維やオリゴ糖を分解して、ビタミンや短鎖脂肪酸などを作り出します。これらは私たちの体が必要とするけれど自分では作れないもので、それらを彼らは代わりに作り出してくれるのです。

2.免疫システムを調整する腸

短鎖脂肪酸とは粘膜細胞を作ったり、コレステロールの合成を防いだり、免疫系を調整します。特にその中でもアトピーの人にとって重要な彼らの仕事は免疫系を調整することです。なぜならアレルギーは害がないものにも免疫が過剰反応してしまう病気だからです。しかも体の免疫システムは70%が腸の中に存在するといわれています。腸内の小人たちが健康で元気であれば免疫は上々!

3.腸内環境をよくするには?

腸内細菌は大まかには善玉菌と悪玉菌に分けられます。腸内環境をよくするには善玉菌を増やすことが大事です。善玉菌をを元気にするにはどうしたらいいか!それは彼らの好物の食物繊維とオリゴ糖、乳酸菌を含む食品をたくさん食べて善玉菌が優位の環境にすることです。逆に悪玉菌の好物の油(オメガ6)、肉、砂糖をとりすぎると悪玉菌が増え、腸内に発がん性物質が増えます。その結果肌荒れ、がんなどの生活習慣病、免疫力低下、うつ、便秘を引き起こすといわれています。

4.善玉菌の好物とは?

善玉菌の好物は食物繊維とオリゴ糖、乳酸菌と書きましたが具体的には??

  • 食物繊維…野菜、豆類、海藻、芋類、キノコ、果物
  • オリゴ糖…玉ねぎ、豆、ニンニク、バナナ、ゴボウ、母乳
  • 乳酸菌…発酵食品、ぬか漬け、ヨーグルト、キムチ、ザワークラフト、味噌、ケフィア
5.善玉菌のお仕事

善玉菌が作り出す短鎖脂肪酸は粘膜細胞を作りますが、実は健康な人の腸には厚~い粘膜層がありそこにびっしり腸内細菌が暮らしています。彼らが腸を占領してくれているおかげでウイルスや悪い菌が体に入ってきてもすでに居場所がないため感染しにくいのです。しかし「腸科学」で書かれている通り、腸内の小人たちの食糧の繊維やオリゴ糖が入ってこなければ彼らば粘液層を食べ始めます。この粘液層が薄くなると腸に穴が開いて炎症が起こりやすくなり、未消化のたんぱく質等が血液中にでてアレルギー反応を起こしやすくなります。悪循環ですね。 

 食物繊維があまり体内に入ってこない時期には、腸内細菌はヒトの小腸の細胞がたえず分泌する粘液の炭水化物を食べて生きる。ご記憶のように、この粘液はヒト細胞が直接マイクロバイオータと接触しないように働く防護壁だ。だから粘液の炭水化物を食べるという事は、細菌が腸を守っている粘液層を食べてしまっているわけで、防衛機能が衰えて炎症が起きる。

早川書房「腸科学」ジャスティン・ソネンバーグ、エリカ・ソネンバーグ著2016年11月25日発行

アトピーを回復させる食事改善のまとめ 

  1. 消化しやすいように良く噛む、毎食のご飯は腹八分目にする。
  2. 動物性たんぱく質を取り過ぎない。
  3. 脂質について、オメガ3を意識して取りオメガ6を減らし、1:3にする。
  4. 腸内環境を整えるため食物繊維、オリゴ糖、乳酸菌をたっぷり摂取する。

 

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